営業、企画、開発で根を
張らせた売上にもモノづくり
にも不可欠なネットワーク
K.Kさん
2014年度入社
商品開発部 デジタル雑貨チーム

エンドユーザーの使い勝手を大切にしつつ
売れる製品を追求しながら製品開発する。

エレコムに入社後、営業部と営業企画チームを経験し、現在は商品開発部でスマホ周辺雑貨や動画配信関連のデジタル雑貨などの製品づくりに携わっています。
開発部は製品の企画やデザイン、仕様を考えたり、協力工場への製造依頼やスケジュール調整などのやりとりを通して、イノベーティブな技術と人の暮らしを繋ぐための製品づくりを目指しています。

私は営業や営業企画の仕事を経験したこともあり、製品化した時の売場づくりや売上も考慮した企画立案を心掛けています。開発部には、世の中のニーズに沿ったものをいち早く出すことに加え、時代の半歩先、一歩先を見て製品を作るというミッションもあります。その際には、「売れるかもしれないが、使い心地を無視したもの」ではなく、使う人のことを考えた製品の方が結果的に売上に繋がります。「面白い」だけじゃない、エンドユーザーにとって使いやすく、あるいは長く使い続けたいと思えるモノづくりを目指しています。

開発は、ゼロから製品を作っていくことが仕事なので、企画通りの製品が店舗に導入され、売上が上がると「作って良かった」とやりがいを感じますが、計画通りに行くことが少ないのも現実です。しかし、そこから次の製品づくりに活かせる改良点やエンドユーザーの声を得ることができるので、決してマイナスではありません。成功と失敗を繰り返すことで、より良い製品を生み出し続ける、それが開発の醍醐味です。

同じゴールに向かって
全員が納得して着地できるように働きかける。

製品を作り出すことが開発の仕事ですが、開発の考えだけで推し進めることはありません。私が開発部に配属されて最初に手掛けた製品は、売上が好調な既存製品のラインナップを増やし、細かいニーズに対応してじわじわ売れるようにと企画したのですが、結果は惨敗でした。市場調査を十分実施できなかったことにより、エンドユーザーニーズをしっかりと捉えられず、社内的にも「売れる」というポジティブな印象を持たせることができなかったことが、何よりの敗因でした。

この経験から学んだことは、開発、営業だけでなく、製品に関わる人たちが「売れる!」という確信や「売りたい」という熱意を持って取り組まなければ、よい結果にはたどり着けないということです。
そして、机上の空論では全員が納得できるような方向に持っていくのは難しいため、サンプルを作って実際に使ってもらい、使用感を議論するという方法をとることにしました。開発として作りたいもの、現場を知る営業の視点で感じること、実際に購入して使っていただくユーザー視点で改善すべきだと感じることなど、様々な角度から検証を繰り返し、より良い製品のための着地点を見出していきます。

私は営業企画チームにいた頃、営業部や開発部など様々な部署の人とも関わってきましたので、それぞれの思いが理解できます。「良い製品を作りたい」「売上を上げたい」というゴールは同じですが、立場が違うと、アプローチ方法や重視したいポイントが異なる場合があります。その際には、相手の立場を考えた言葉選びで、問題や課題の本質がどこにあるのかを的確に伝えるようにしています。皆の思いが分かるからこそ、今の自分の立ち位置に悩むこともありますが、うまくいった時の安堵感、達成感は格別です。

挑戦できる環境があるからこそ
得られる成功体験を次世代に繋げたい。

自分で作ったものが店舗に並び、それが売れていく姿を見たいという夢が実現した事例があります。社会の需要に応じて、売場での販売スペースを縮小しつつあった製品カテゴリがありました。しかし、必要とされるエンドユーザーは一定数存在したので、最小枠の中でニーズに応えられる方法はないか考えました。

そこで、多機能をもたせた1アイテムを大量投入するのではなく、1アイテムに付ける重点機能は1点に絞り、そのバリエーションを6種類に増やしました。こうすることで、最小限のスペースで、異なった特徴を持つ6種類の製品ラインナップを置くことができるため、店舗規模に関わらず導入していただきやすく、多くの店舗で採用に繋がりました。かつ、ユーザーごとに違うニーズを細かに吸い上げることもできたため、売上にも貢献できました。

正直、売上が伸びていない製品カテゴリだったため、全社で熱を注いで取り組んだ案件ではなかったのですが、コンパクトな売場で展開できることが堅調な売上に繋がるという印象を持たせることができた成功事例です。

この案件は結果的には成功しましたが、縮小傾向にある分野でしたので、提案段階で「No」と言われても不思議ではありませんでした。しかし、エレコムグループは、「失敗を恐れずまずはやってみよう」という姿勢があるため、私自身もやってみたいことは迷わずに挑むことができました。

失敗してもそこから学べることが必ずあります。そして次のより良い製品づくりに活かすといった循環を繰り返しています。これまでそういった地盤を作ってくださった先輩方に感謝と尊敬をしつつ、これからは私たちの世代が、次の若い人たちにとって臆することなく挑戦できる土台を作っていきたいと思っています。

「興味」×可能性=

モノやコト、人…様々なことに興味を持つことで視野は広がると思います。自分には関係ないと思うようなことでも、自分の趣味嗜好とは違うようなことでも、インプット量が多いほど良いアウトプットに繋がると考えるからです。どこかで得た情報が、思わぬところで製品づくりのヒントになることもあります。何事にも興味を持って取り組むことが、アイデアの可能性を広めてくれます。