ELECOM RECRUITING 2017

Story

あの商品はこうして生まれた。

#1 オーディオ部門 開発プロジェクトストーリー

Project Member

商品開発部 次長

福良 卓二

業界の慣習を打ち破れ。
エレコムヘッドホンの復活。

苦戦。ヒット。また苦戦。七転八倒のヘッドホン低迷時代。

 始まりは「これからはマルチメディアだ」という、葉田社長の言葉。PCと音楽を繋げるオーディオ製品を開発する部署が設立され、いくつも製品をリリースしましたが、知名度のなさに鳴かず飛ばずでした。そんな中、私にこの部署を立て直せとバトンが回ってきたのです。
 メーカーのヘッドホンは音質重視。ならばエレコムは、デザインで勝負しようと戦略を立てました。私は業界の慣習に逆らう主義なんですよ(笑)。女性企画担当者の「女性“専用”イヤホンは、まだない。これを出せば売れるはず」のアイデアで生まれたのが、ラインストーンをあしらった『EAR DROPS』シリーズ。しかし最初はなかなか売れない。ようやくヒットしたのは、シリーズ第3弾となるチョコレート型ヘッドホンでした。しかし、この「カワイイ」の提案も、1年が経つと他の音響機器メーカーがこぞってマネを始めた。その頃私は部署を異動しましたが、その後長い伸び悩みの時代が続きました。

ハイレゾで、どん底から復活へ。
やるからには、本気でやろう!

 そしてまたも葉田社長の号令。「ヘッドホンをもっと伸ばせ!もう一度挑戦しろ!そして音質を上げろ!」。さらに「福良、お前がやれ」。もともと音質よりデザインで勝負という戦略を掲げた私としては当初「直球勝負では勝てない!」と社長に食ってかかりました(笑)。が、できませんというのは悔しいので、とにかくやってみようと。
 まずはブランド化です。パッケージで、一目でエレコムとわかるよう、海外で採用していた黄色地に黒文字の『ELECOM』ロゴで統一。社内に反発もありましたが、こういうのは押し切らないと統一できませんから、やり通しました。次に音質の良いヘッドホンを連続してリリース。しかし、ヒットに繋がらない。その次の商品も市場に響かない。さすがに心が折れそうになりました。そんな時、ヒントになったのはある販売店の方の「今後ハイレゾがくるのはまちがいない」との言葉。ハイレゾは今までのヘッドホンよりはるかに高単価でリスクが大きかったのですが、「やってみよう!」と開発陣にはっぱをかけたのです。
 デザインで何度もやり直し、なんとか試作品が完成。初めて音を聴いた瞬間、「…きた!!」と感じました。2014年11月、エレコム初のハイレゾヘッドホンを発売。結果、GFK(市場調査会社)の調査で、我々のハイレゾ対応ヘッドホンが大手音響メーカーを抑えて売上数量シェアトップに踊り出たのです。

次も勝つためのプレッシャー。
議論の末の答えが、「意外にいい音」。

 まずはユーザの皆様からハイレゾを認めていただいた。が、葉田社長から「次はどうする?」のプレッシャー。「別途お時間を頂戴し、ご説明いたします!」と啖呵を切ったものの、実は何も考えていませんでした(笑)。開発チームで議論を繰り返し、たどり着いた答えが「意外にいい音、エレコム。」です。すぐ買ってとは申しません、まずは試していただきたい、という思いを伝えたかった。「えっ、エレコムなのにこんなにいい音?!」と驚いて欲しかった。このキャッチコピーと一連の商品戦略を社内プレゼンしたところ、葉田社長から、「あれはよかった」といわれました。社長からプレゼンを褒められたのは、入社30年近くで初めてでした(笑)。時を同じくしてエレコム冠のライブを全国5都市で開催。その後のm-floをはじめ様々なアーティストとのコラボにも繋がりました。
 始まりはいつも、「やってみよう」の挑戦です。次の目標は、“オーディオのエレコム”としてのブランド認知。ヘッドホンでマイナーだったエレコムが、ハイレゾでオーディオへの入口をこじ開けました。それをさらに新商品で広げていく。まさに、これからが本番なのです。