エレコム製品の新たな価値を、
エンジニアが生み出していきたい。
D.Mさん
2019年度入社
商品開発部 横浜技術開発センター

ユーザーに一番近いところにいるエンジニア。

私が所属する横浜技術開発センター(YTC)は、エレコムグループの技術の屋台骨となっている組織です。東京と大阪にある開発拠点に対して技術的な支援を行う他、各開発拠点で作られた製品、あるいはベンダーに製造を依頼した製品の品質チェックも行っています。場合によっては開発そのものを請け負うケースもあり、様々な技術と専門分野を持つグループ各社を、技術的な面で横断的に管理(共同開発の支援)することもYTCの役割です。

当社製品は、設計や製造段階ですでに高いレベルで品質の標準化が図られていますが、最終的な品質チェックは欠かせません。例えば、ベンダーに製造を依頼している場合、設計や仕様通りに製造されていたとしても、デバイスの相性によって回路にノイズが乗りやすくなっていたり、コンデンサに負荷がかかる状態になっていたりすることも想定されます。こうした数値化できない部分にも問題がないかを確認し、品質を保証することも私たちの役割です。

いろいろな業務を手掛けるYTCの中でも、私が担当しているのはMac版のマウスアシスタントというソフトウェアの開発・修正です。新しく発売されるマウスの追加や機能の改善など、エンドユーザーの使いやすさを実現するための仕事です。「お客様にとって、当たり前に使える製品」にするだけでなく、「どうすれば使い勝手が良いのか」「何があれば使いやすいと感じるのか」をイメージしながら改良を重ねています。修正指示をこなすのではなく自分自身で改良点を考え開発していくところがこの仕事の面白さです。
商品企画~開発、設計~製造、品質管理と一連のモノづくりの流れがあり、各工程に専門性を持ったエンジニアがいますが、私たちはエンドユーザーに最も近い場所にいるエンジニアと言えるでしょう。私たちの後ろには誰もいなくて、すぐにエンドユーザーやマーケットに繋がっています。それだけに大きな責任が伴い、やりがいも大きい仕事です。

技術だけでなく、モノづくりの思想を学んでいる。

エレコムグループのエンジニアの一番の魅力は、ハードもソフトも、通電も非通電も関係なく、幅広い分野にわたる仕事を経験できる点です。自動車メーカーや電気メーカーなら、ハードはハード、ソフトはソフトといったように開発分野が分かれていますが、エレコムグループなら一人のエンジニアが全ての分野に関わり、モノづくり全体を学んでいくことができます。

若手が活躍するエレコムグループですが、近年では積極的に社外から技術ノウハウを取り入れ、若手がベテランから学ぶ環境が整っています。M&Aを通じてグループ企業が増え、多種多様な開発手法や技術、ノウハウがグループに加わっています。グループに加わる企業は、それぞれ専門性の高い製品を持ち、独自の技術や開発体制があり、経験豊富なベテランエンジニアがいます。熟練の技術と豊富な知識を持つ先輩エンジニアから若手が知識を得て、若い発想との融合によって新たな価値が生み出されようとしています。

私自身も、日々の仕事を通して成長していることを実感しています。ベテランの方から学ぶのは、専門的な知識だけではありません。モノづくりに対する思想そのものを学んでいます。部分的な技術やノウハウを学べることももちろん素晴らしいのですが、企業として持つ技術論やモノづくりに対するマインド、スタンスを学べることが、エンジニアである自分にとって非常に大きな財産になっています。

最先端と言われるどんな技術も、時間と共に時代遅れになったり、陳腐化するのが当然です。それだけに、エンジニアには環境変化への対応力が求められます。時代や技術の変化に対応するには、モノづくりの思想そのものを学んでおくことが欠かせません。ベースとなる考えや理論があれば、その時々で生まれてくる技術に対応したモノづくりができるようになり、エンジニアから新たな付加価値を生み出していくことも十分に可能です。たくさんのことを学び、エレコムグループならではのモノづくりの思想を構築し、新しい製品を生み出してきたいと思います。

世界が欲しがるモノを作っていく。

これからのモノづくりには、グローバルな視点が欠かせません。日本で作られた製品だからと言って、日本人が買うとは限らない時代です。簡単に海外製品をネットで取り寄せたり、逆に海外から日本の製品を購入することもできる世の中になっています。

世界で求められる製品や付加価値を生み出していくには、日本の常識に捉われていてはいけません。世界にはいろんなライフスタイルがあり、多様性に富んだカルチャーがあります。パソコンの周辺機器や通信機器に求められる性能も、国や地域によってきっと異なります。日本人が便利だと思う機能が、海外では全く役に立たなかったり、逆に海外で当たり前となっている機能が、日本ではまだ製品に組み込まれていなかったり。いろんなことが想定できます。

どうすれば世界が欲しがるような製品が作れるのか。そのためには、社員一人ひとりが常に海外を意識してそれぞれの仕事に取り組む必要があると考えています。日本の小さなマーケットに満足するのではなく、まだ見ぬ世界を意識して、それぞれにできることをやっていくことが欠かせません。

一般的に「風通しの良い会社」という言葉が使われますが、エレコムは“風通しが良い”というよりも、ほぼ吹き抜けのような組織です。下からでも横からでも、どんな意見も通りやすく、遮るものがありません。良いと思ったことは、誰がどこから発言しても受け入れられる、というよりも、むしろ歓迎される会社です。意見が上に通るまでに何日もかかるといったことはありません。だからこそ、若い感性や柔軟なアイデアをどんどんモノづくりに反映して、製品として形にしていくことができます。そんなやりがいがあるところも、エレコムグループでエンジニアとして働く魅力になっていると思います。

「異分野」×可能性=

小学校でもプログラミングの授業が必須になっているように、ITは特別なモノではなく、あって当たり前、使えて当たり前の存在になりつつあります。それだけに、異分野同士の組み合わせから、新たな技術が生まれ、新たな価値が生まれる時代になっていくのは間違いありません。エレコムグループも、医療・農業・金融・化学など、異業界とのコラボを通して、きっと新たな可能性を切り拓いていくことができると思います。